住宅の外壁や屋根は、常に紫外線や雨風等にさらされており、日々劣化します。

屋根や外壁塗装に施されている塗料は、防水性や低汚染性などの機能が備わっており、住宅の経年劣化を防ぐ重要な役割をしています。

そんな塗料も年月が経つと機能も低下し、外壁や屋根の耐久性が低下するため、定期的な塗りなおしが必要です。

しかし外壁塗装に使用する塗料は様々な種類があり、性能もそれぞれ異なるため、どの塗料を選べばいいのか迷ってしまいますよね。

そこで今回は、塗料が持つ性能と、代表的な外壁塗料9種類を詳しく説明します。

ご自宅にあった塗料を塗りなおし、外壁と屋根をメンテナンスしましょう。

屋根塗装や外壁塗装をご検討中の方は、納得のいく塗装にするために、是非参考にしてくださいね。

塗料が持つ性能とは

塗料は様々なメーカーが、たくさんの製品を出しています。

製品によって性能は様々です。

具体的にどのような性能を持っているのか、その一部をご紹介します。

耐候性塗料

耐用性塗料とは屋外環境の紫外線や雨風、酸素による酸化反応、温度変化などに対して変形しにくい性質を持つ塗料のことです。

防カビ性塗料

防カビ塗料は防カビ剤や抗菌剤が含まれており、カビが生えにくくなる性質をもつ塗料です。

防カビ剤は塗るだけでカビの発生を防げますが、カビを除去する力はないので、カビを綺麗に取り除いてから塗る必要があります。

日当たりの悪い北側の外壁や、湿気の多い地域におススメです。

防藻性塗料

家の壁に発生する苔は防藻性塗料で防げます。防藻性塗料は金属イオンの抗菌物質が含まれている物や、光触媒の働きで苔の繁殖を防ぐ物塗料などがあります。光触媒塗料は20年程効力が持続するのが特徴です。

低汚染性塗料

低汚染性塗料は塗装後の表面に汚れが着きにくくする性質をもっています。汚れに強いため、建物の美観を維持する機能が高いのが特徴です。親水性が高いため、雨水で汚れを洗い流してくれます。

透湿性塗料

透湿性塗料には水分を遮って、内部に溜まりやすい湿気を外に逃がす性質があります。内部の構造材の腐食や結露を防ぐため、シックハウス症候群の予防にも繋がります。

防錆び性塗料

防錆び性塗料は鉄や銅などの金属が錆びるのを防ぐ塗料です。手すりや門扉、鉄柱などの金属部分に塗装します。

耐衝撃性塗料

耐衝撃性の高い塗料は塗膜が物体の衝撃を受けても破壊されにくい為、台風や地震など、強い力に加わった時に耐える性質を持っています。

弾性塗料

弾性塗料はゴムのように伸縮性があり柔らかな性質をもつ塗料です。塗膜が破れにくく、ひび割れに強いため地震や車の振動に強い特徴があります。

遮熱塗料

遮熱塗料は太陽の光を反射する効果があります。遮熱塗料を塗装した屋根や外壁は太陽光を反射するため、室内の温度上昇を抑える効果があります。

お住まいの環境や、住宅の部材によってどの性質が適性なのかはそれぞれ異なってきます。自分の希望を外壁塗装業者にしっかり伝え、より良い塗料を選びましょう。

9種類の塗料の特徴

外壁塗料には性能だけでなく、種類もたくさんあります。

具体的にどのような種類があるのか、9種類の塗料を詳しく見ていきましょう。

アクリル塗料

耐用年数	約5〜8年
価格相場	1,200〜1,500円/㎡
メリット	非常に安価で、発色が良い
デメリット	屋外での耐久性が低い

アクリル塗料は耐用年数が短く、屋外での耐久性が低いため、外壁塗装で使われることはあまりありません。

直近の工事費用を抑えたい人や、短いスパンで外壁塗装をし、リフレッシュしたい方におススメです。

シリコン塗料

耐用年数	約10年～15年
価格相場	2,300～2,800円/㎡
メリット	耐用年数が高く、商品の品ぞろえが良い
デメリット	商品によっては耐用年数が短い

シリコン塗料は、耐用年数と費用共にバランスのとれた塗料です。

屋根や外壁に使用される塗料の中で最も多く使われており、様々な商品が開発されています。

実績のある塗料を使いたい方や、色んな塗料の中から自分にあった塗料を選びたい方、価格耐用年数共にバランスを重視したい方におススメです。

ウレタン塗料

耐用年数	約8年～10年
価格相場	1,600～2,200円/㎡
メリット	柔軟性が高いため、ひび割れが起きやすい外壁向き 艶があり柔らかい塗料である
デメリット	耐用年数が短め 上位グレードのシリコン塗料の価格帯が下がって来たため 現在はあまり使われていない

柔軟性が高いウレタン塗料は、シリコン塗料より柔軟性や弾力性が高いため、モルタルやコンクリート等のひび割れがおきやすい外壁に向いています。壁がひび割れを起こしても、割れ目から水が入り込むのを防いでくれます。

また光沢や艶が欲しい場合におススメです。

ラジカル塗料

耐用年数	約12年～16年
価格相場	2,200～4,000円/㎡
メリット	コストパフォーマンスが高い
デメリット	発売されてからまだ日が浅いため、実際に使用した建物サンプルが少ない

ラジカル制御形塗料は2010年代から登場した塗料で、近年人気がある塗料です。

「ラジカル」とは外壁を守る塗膜を劣化させてしまう因子のことで、塗膜に紫外線が当たることで生まれるものです。

ラジカルは塗料を維持する樹脂成分を破壊してしまいます。そのラジカルの発生を抑えることに成功したのがラジカル制御形塗料です。

また、ラジカル制御形塗料には低汚染性が備わっているため、汚染や紫外線に強い塗料を使いたい人におススメです。

フッ素塗料

耐用年数	約15年～20年
価格相場	3,500～5,000円/㎡
メリット	外壁塗料の樹脂の中では一番耐久性がある
デメリット	費用が高く、塗膜が硬いためひび割れに弱い

フッ素塗料は価格が高めですが、耐用年数が長いため、長期目線で見るとトータルコストを抑えられます。頻繁に塗装工事ができない商業施設への使用が多く、代表的な例としてスカイツリーがあげられます。

長期的なスパンでメンテナンス費用を抑えたい人におススメです。

無機塗料

耐用年数	約15年～20年
価格相場	3,500～5,500円/㎡
メリット	紫外線の影響を受けない無機質を配合しているため、フッ素以上の耐久性がある
デメリット	費用が高く、塗膜が硬いためひび割れに弱い

無機質塗料は有機物をほぼ含まないため劣化速度が遅く、寿命が長いのが特徴です。

海が近い建物や、公共性の高い建物によく用いられます。

カビや苔の発生を抑えたい場合や、費用はかかっても耐用年数が長い塗料を希望する方におススメです。

遮熱塗料・断熱塗料

耐用年数	遮熱塗料約10年～15年、断熱塗料15～20年
価格相場	遮熱2,500円/㎡前後、断熱3,500円/㎡前後
メリット	暑さを軽減する効果がある
デメリット	一般的な他の塗料より高い

遮熱塗料は暑さを軽減する効果があり、断熱塗料は暑さ、寒さ両方の対策になります。

一般的な塗料に比べると高額ではありますが、自治体によって断熱系の塗料には助成制度が設けられる場合もあります。

室内の暑さを軽減し快適に過ごしたい方や、省エネ系外壁塗装の助成金を使いたい方におススメです

ピュアアクリル塗料

耐用年数	約15年～20年
価格相場	4,500円/㎡前後
メリット	耐久性と防水性に優れている
デメリット	一般的な他の塗料より高めであり、取り扱い業者が少ない

ピュアアクリル塗料アクリル塗料の不純物を取り除き純度をあげ、耐久性と防水性を高めた塗料です。弾性があるのでひび割れに強く、モルタル等でひび割れしやすい外壁の方におススメです。

ナノテクノロジー塗料

耐用年数	約12年～15年
価格相場	4,000円/㎡前後
メリット	汚染、色褪せに強い
デメリット	製造しているメーカーが少なく、選べる艶や色が限られてしまう

ナノテクノロジー塗料は1nm（ナノメートル）の極小の技術で生まれた塗料です。

親水性塗膜で汚れが付いても、雨が降ることで自動的に洗い流してくれます。

また紫外線や酸性雨に対して優れた耐性があるため、経年劣化による色褪せが発生するリスクはほとんどありません。

色へのこだわりがあまりなく、外壁を常に綺麗に保っていたい方向けにおススメです。

外壁塗料の選び方のコツ

外壁塗料はたくさんの性能と、種類があります。

塗料を選ぶ際に迷う場合は、下記項目に着目して選んでみてください。

コストパフォーマンス

価格と耐用年数のバランスを考えたコストパフォーマンスの良い塗料を選びましょう。

なるべく安い塗装をしたいと思っても、耐用年数が短ければ、短いスパンで再度塗りなおしが必要になってしまいます。

機能性

外壁塗料はそれぞれ異なる機能性があります。お住まいの環境や、外壁の種類との相性の良さを確認しましょう。

例えば、モルタル外壁の方には弾性のあるひび割れしにくい塗料が向いています。

室内での快適さを求める方は、断熱塗料を選ぶなど目的から選ぶのも方法の一つです。

色や艶

外壁塗料は、塗料製品によって展開している色や艶も異なります。

希望する色艶がある場合は、希望の色艶を扱っている製品から選んでいくのも1つの手段です。

また艶は見た目だけでなく、どのくらい外壁塗料が長持ちするか、汚れに強いかも関係しています。艶があると撥水性が高くなるので、耐久性も高くなります。

艶がありかなしにするかは、デザイン性と機能性の両面から見るようにしましょう。

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塗料にはそれぞれ異なった特徴があり、お住まいの状態やお客さまのご希望内容によって適する塗料が異なります。

外壁塗装は、頻繁に行う事ではありません。失敗しないためにも信頼できる業者に相談して、納得のいく塗料選びをしましょう。

埼玉外装リフォーム店では、これまでたくさんのお客さまの塗料選びをサポートしてまいりました。

現場調査でお住まいの状態を拝見し、ご希望内容やご予算を伺ってから、最適な塗料を提案いたします。

ご相談、調査、お見積りは無料ですので、お気軽にお問合せください(^_^)/

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