化粧スレートの屋根塗装ではタスペーサーを使用する縁切りが施工内容に含まれていることがあります。
見積もりを見て「縁切り」「タスペーサー」という記載があっても、必要な工程なのか、どんな作業なのか分からないと不安ですよね。
この記事では、縁切り・タスペーサーの意味について詳しく解説します。
これらの理解を深め、化粧スレートの屋根塗装を依頼するときに縁切りが見積もりに含まれているか、相場に合った料金になっているかを確認しましょう。
縁切りとは
縁切りとは、化粧スレートの屋根塗装をしたときに屋根材が重なっている部分の塗膜を切ることで、屋根材同士に間隔を持たせる作業です。
化粧スレートには屋根材同士に隙間が設けてあり、雨水の逃げ道になっています。
この隙間が埋まると屋根材の裏に雨水が溜まり、雨漏りに繋がります。
屋根塗装をすると塗料がスレート瓦の間にある空隙を塞いでしまいます。
そのため、縁切りで隙間を作り、雨漏りを防ぎます。
縁切りをしないケース
化粧スレートの屋根塗装でも、縁切りをせずに施工を完了する場合もあります。
初めての屋根塗装の際は、屋根材の変形が起こりやすいことや、塗膜が薄くて済むことから縁切りをせずとも問題ない場合があります。
屋根塗装が2回目になると既存の塗膜による影響を受けて塗膜が厚くなりやすいため、縁切りをする必要性が高くなります。
屋根塗装で縁切りをしないとどうなるのか
スレート屋根の塗装で縁切りをしなかったら、どのような問題が起こるのでしょうか。
ここでは縁切りをせずに完工した場合に起こり得るトラブルを解説します。
雨漏りが起こる
縁切りをしなかった場合には雨漏りが起こりやすくなります。
塗膜が雨水の逃げ道を塞ぎ、屋根材の裏側に雨水が溜まって屋根材が傷むからです。
屋根材の下には防水シートが敷かれているのですぐには雨漏りになりませんが、場合によっては屋根塗装をして2~3年で雨漏りが起こるケースもあります。
せっかく屋根塗装をしてもらっても雨漏りが起こっては意味がありませんし、かえって補修費がかかってしまうでしょう。
結露しやすくなる
屋根塗装をしてスレート瓦の間が塗膜によって覆われてしまうと、瓦の間の空間は通気性が低下します。
通気性が悪くなると湿気が溜まりやすくなるため、内部結露が起こる可能性が高くなります。
スレート瓦の間で水が結露して溜まっていくと、最終的には雨漏りが起こります。
屋根の下地が劣化する
縁切りをしないと屋根の下に雨水が溜まって下地の寿命が縮み、大掛かりな工事が必要になる可能性が高くなります。
雨漏りや結露が起きている状況を放置してしまうと、スレート瓦の下に敷かれている防水シート、更にその下の野地板を傷めます。
建物内部の木材を腐食させたり、鉄部が錆びることもあるでしょう。
縁切りの方法の種類と特徴
縁切りの方法は2種類あります。
近年では適用可能な屋根であればタスペーサー工法を使用するのが一般的です。
タスペーサー工法が適切ではない場合もあるので、従来の工法も用いられています。
ここでは2種類の縁切りの方法の内容と特徴を紹介します。
従来の縁切り
従来の縁切りは、屋根塗装を終えて塗料が乾いて塗膜ができた後、カッターや金属ヘラなどの工具を使用して塗膜を切る工法です。
屋根塗装が完成してから、スレート瓦の間を封じている塗膜を手作業で丁寧に切ります。
不要な部分だけを切り取らなければならないので、高度な技術を求められる工法です。
余計なところに傷を付けたり、塗装後の屋根を踏んで汚すリスクもあるので、やむを得ない場合を除くと従来の縁切りは行われなくなっています。
タスペーサー工法
タスペーサー工法とは、屋根材と屋根材の間にタスペーサーを挿入することで隙間を作る工法です。
タスペーサーとは、株式会社セイムから販売されている縁切り部材です。
下塗り前、または下塗りを終えた後でタスペーサーを挿入し、中塗り、上塗りの工程に進みます。
タスペーサーは完工しても外すことはなく、そのまま残ります。
タスペーサーを挿入すると、全ての塗装を終えた後でカッターなどによる縁切りをする必要がありません。
施工効率を上げる方法として一般的に用いられています。
なお、屋根の勾配が3寸以下で傾斜が緩い場合にはタスペーサー工法が推奨されない場合があります。
タスペーサー工法で縁切りをするメリット
従来の工法に比べてタスペーサー工法が使われているのはなぜなのでしょうか。
ここでは縁切りにタスペーサー工法を使用するメリットを紹介します。
作業時間の短縮になる
タスペーサー工法にすると縁切りにかかる作業時間が短くなります。
従来の手作業による縁切りでは、一般的な戸建て住宅では2人の作業員が終日で対応するくらいの作業量です。
タスペーサー工法では、2人で作業すれば2~3時間くらいで終わります。
タスペーサー工法にすれば作業効率が上がり、作業完了までの期間を短縮できます。
施工品質が高くなる
タスペーサーを設置して縁切りをすれば、塗膜が傷むリスクが低いのでタスペーサー工法の方が品質が高くなります。
また、タスペーサーは一定の間隔で挿入するだけで効果が発揮されるため、それほど技術も必要ありません。
カッターなどで縁切りをする方法に比べると高い品質になるでしょう。
費用を抑えられる
縁切りにかかる費用はタスペーサー工法にすると安くなります。
従来の工法と比較するとタスペーサーの購入と設置にかかる費用は余計にかかります。
しかし、タスペーサーを使えば施工期間を短縮できるため、人件費を削減できます。
屋根塗装にかかる費用の中でも人件費は大きな割合を占めるので、安く済ませるには可能な限りタスペーサー工法を選びましょう。
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屋根塗装では屋根の素材や状態に応じて適切な施工方法を選択する必要があります。
中には、縁切りやタスペーサーを知らない、わざとしないという悪徳業者も存在します。
後悔のない工事をするためには、業者選びが1番重要です。
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